団塊世代

泉 周佑さん

リタイア後の団塊世代の新しい活動形態に期待

都川源流の自然再生をはかる会

代表; 泉 周佑さん

 インタビューして元気になれればこれほどいいことはない。5月9日に「都川源流の自然再生をはかる会」のお話を聞くついでに作業に参加した私は久々にこの気分を味わった。
 場所は小谷小の夏の道に平行してある管理用の車道の脇に広がる斜面である。ちょっと見ただけではそこに森があるとは誰も気がつかないだろう。しかし、中に入ればうぐいすが鳴き、サンショの木もあるような心安らぐ場所だった。
その日は既にメンバーのうち5人が作業をしていた。びっしりと斜面にはえた笹竹を刈る人、恐ろしいほど大量のゴミを分別しながら拾う人、切った丸太で即席の階段を作る人。それぞれが黙々と作業をしていた。
過去2回の活動ですでに刈られて歩けるようになった道を、泉さんに案内してもらい、池の近くまでいってみた。暑い日だったが、森はひんやりとして気持ちよかった。
 

ゴミを拾う山崎さんとの出会い

泉さんはおゆみ野に来て3年目。元・日航のパーサーだったという。長身で8等身というスタイルの良さ。さぞかし制服が似合っただろうと思う。この泉さんが遊歩道を歩いていて出会ったのが山崎さんである。
山崎さんはおゆみ野に住んでいる人ならば、一度は見かけたことがあるだろう。コミ袋を持って遊歩道を毎日歩いておられる方だ。しかも10年にわたってである。現役時代はスーツ姿でゴミを拾いながら駅に向かったという。「おゆみ野四季の道」というブログも開いておられるのでぜひみてほしい。
この二人が出会ったことがすべての始まりだった。二人とも60歳の定年を迎えたばかりの団塊の世代である。泉さんは、その後、千葉市のエコリーダー育成講座に出席し、そこで土気のあすみが丘に住む広島さんと若葉区に住む粟飯原(あいはら)さん、野田さんと出会う。結局、講座卒業の実習の場として、この都川の調整池が選ばれたというわけだ。そこに、近くに住む稲川さんが参加した。
「泉さんが活動されているのを見て本当は近所に住む私たちがやらなければいけないのに申し訳ないと思い参加した。それに山崎さんがゴミを拾っていらっしゃるのは前から知っていたから」(稲川さん)。「講座の間、泉さんから山崎さんのことを聞かされた。一体どんな人かと顔が見たくてやってきた」(野田さん)。「泉さんの人柄に魅かれてやっている」(粟飯原さん)。まさに場所を越えて人が人を呼んでいるのである。
しかもメンバーは「大草谷津田」のボランティアや「昭和の森での自然観察」のボランティアなどをかけもちでやっている。

いい男たちには女性が集まる?

極めつけはちょうど休憩時間に合わせてやってきたKさんだろう。冷えたお茶と食べやすく切ったメロンやミカンそれにお菓子。「山崎さんを尊敬しているから」といって差し入れを持ってきてくれた。山崎さんの元・同僚の奥さんである。
山崎さんのブログを見るとこの日のことを山崎さん自身もとても驚いていらっしゃったようだ。「女性がきてくれて華やいだ」と書いてあった。私たちもおばさんだけど、少しは役に立つかなと思ってしまった。
学歴も職歴も関係ない。私利私欲もない。上下関係もない。住んでいる場所も関係ない。ただ人柄と能力とボランティア精神だけでつながっている。自発的ということがこれほどまでに気持ちがいいものだと改めて感じた。
できるならば、この森の使い手も、自己責任の中でここを使ってもらいたいと思う。間違えても、危ないからといって管理が厳しくなったり、柵で張り巡らされたりしないでほしい。それがこの森の再生を願う泉さんたちメンバーに対するお礼だと思うのである。

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